今週は抵当権の勉強をしていきましょう。
基本的にテーマはランダムで気分により決定しています。

少し勉強方法についてお話しておきます。
あるテーマの勉強をしているときに勉強の範囲をその分野に限定してしまうのは非常にもったいないので必ず他の分野との関連を意識するようにしましょう。

たとえば今日は抵当権の処分と順位変更について勉強しますが両者はどこが異なっているのかの比較がとても大切です。
また順位変更は合同申請になりますが他に合同申請なものはなにがあったかなど横の視点で横断的な勉強をしていくのも有効なので是非試してください。
不動産登記は総論でも各論でもそれぞれの分野を結びつけることによってすごく強固な知識になりますからね。

まずは抵当権の処分から見ていきましょう。
処分には転抵当、順位放棄、順位譲渡です。

ここはあまり問題になることがありません。
処分の登記をするときに利害関係人が出てこないからですね。
なぜ利害関係人がいないかというと処分の登記は付記登記で記録されるので必ず対抗関係になるからです。
なので対抗したければ先に登記を備えろということですね。

あとは申請書の書き方が少し変わっているのでそこを頭に入れておきましょう。
ただあまり試験で聞かれることはないと思います。

処分の形が一番よく問われるのではないでしょうか。

かなり幅広い方法で放棄、譲渡が認められます。

1番抵当権の債務者と2番抵当権の債務者が異なっていても譲渡、放棄可能です。
さらに1000万の債権のうち、600万だけ譲渡、放棄なんかもOKです。

1番 抵当権者 A・B

抵当権が共有の場合に共有者の1人に譲渡、放棄が可能です。

「1番抵当権A持分のB持分への順位譲渡」となります。

1番 (あ)抵当権者 A
1番 (い)抵当権者 B

このように同順位であってもAがBに順位譲渡、放棄などができます。
上記のケースでは順位変更も可能ですね。
記述式でよく問われるのは登録免税が安くなるような方法でAが優先して配当をもらえるように合意した、、、、、という問題ですね。
この場合、順位変更ならば2000円ですが譲渡、放棄ならば1000円なのでそちらを使うべきですね。

さらに1番抵当権Aと3番抵当権Aが同一人物の場合、Aは自分への順位譲渡、放棄が可能です。

このように幅広く放棄、譲渡が認められます。

あと気をつけることは日付くらいでしょうか。

1番 抵当権 A
2番 抵当権 B
3番 抵当権 C

上記の時系列をAがCに順位譲渡をしたのが平成30年12月1日として、その後12月15日にCが3番の抵当権の登記を備えたとした場合、「平成30年12月1日順位譲渡」となる。

しかし、これが順位変更だと3者の合意が12月1日、Cが登記を12月15日に備えたとすれば「平成30年12月15日合意」となりますね。

順位変更の“合意”はけっこう曲者なので注意が必要です。

仮に上記の時系列で12月20日に利害関係人の承諾があった場合、「平成30年12月20日合意」となりますからね。

順位変更の“合意”の日付は当事者の合意と全員の登記と利害関係人の承諾までそろった日をいうのですね。
これでやっと順位変更の“合意”は有効になります。

ただし、順位変更は登記までして初めて効力が発生しますね。
つまり登記が効力要件とういかなり珍しいものです。
他にも登記が効力要件なものを瞬時に出せるようにしておきましょう。

少し整理します。

原因日付に記載される年月日合意のところの日付は合意が有効になったとき。
つまり当事者の合意とみんなの登記と利害関係人の承諾まで揃った日。

さらにその後順位変更の登記をしたときに順位変更の効力が発生するし、同時に対抗要件まで備わるというものです。

ここはぼんやりと勉強するのではなく正確に実体法を追えるようにしておきましょう。

最後に順位変更が可能な権利について触れておきます。

担保権は基本的に変更可能です。
仮登記の段階でも変更できますね。
なぜならすでに配当額は決まっているからですね。

ただし担保仮登記は順位変更ができません。
これは甲区に登記されるものですし、担保仮登記はそもそも独り占めしたいときに使われるものだからですね。順位変更の制度とはなじまないものです。

用益権も順位変更はできません。
配当を受ける権利ではないですからね。