前回に引き続き株式について勉強していきましょう。
無償割り当てと株式分割について比較していきます。
まずは両者の違いをイメージとして捉えるようにしましょう。
無償割り当てはごほうびです。利益がたくさん出た株主に対価無償で株を配る制度です。
これに対して分割は細胞分裂のようなもので現在株主が保有している株式がそのまま分裂して数が増えるイメージです。
両者とも株主に不利益はなく、持ち株数が増えるだけです。
このためどちらも取締役会の決議だけでいけます。
ただし取締役会の設置していない会社では株主総会の普通決議になります。
さらに無償割り当ては定款の定めを置くことにより取締役の決定までもっていくことができます。(無償割り当てはごほうびなのでかなり緩和されていますね)
このあたりの決議機関は瞬時に出せるようにしておきましょう。
さらに無償割り当てはごほうびなので株主が保有している株式と異なる株式を配ってもかまいません。
自己株でも配布してOKです。
ごほうびなので何でもありです。
これに対して株式分割は株式の細胞分裂です。手元の株式がそのまま分裂して増加していくイメージです。
そのため異なる種類の株式は渡せませんね。
最後に自己株に対して無償割り当てはできません。
自分が自分に対してごほうびはできません。
自己株とは何らかの手続きを踏んで会社の手元にある株式なのでそれを勝手に増やすのは問題ありですね。
これに対して自己株は株式分割によって増えることはあります。
ここは自己株というテーマでまとめて勉強しておきましょう。
次回は単元株について勉強していきます。