詳細解説!不動産の決済の流れ

司法書士や関係者にとっては超基本の「決済」ですが、一般のお客様とお話をしているとこの我々の当たり前が“当たり前でない“ようで興味津々に聞いていただきましたので、ブログで書いてみようと思います。

 

確かに、司法書士や不動産関連、銀行関連の仕事をしていない限り、不動産決済に参加するのは一生のうち1回、2回というレアな場なので興味を持ってもらったのかもしれません。

 

それでは、1番多い形の中古マンションの決済(売主 60代のご夫婦、買主 30代の子育て家族)の例で書いていきます。

 

場所、出席者、当日の流れ、所要時間の順で書いていきます。

 

①場所

一番多いのは、買主が住宅ローンを組む場合、そこの銀行の応接室を借りることが一番多いパターンです。ローンを利用せずに現金で購入するような場合でも、多額の現金の振り込みなどがありますので銀行ですることが多いです。

稀に、現金を持参して仲介会社の事務所などで行うこともあります。

ちなみに、最近はネットバンクも発達しているのでどこでもできるということで、先週と今週で2回、私の事務所に集まってもらい決済をしました。

 

②出席者

まず、売主、買主それぞれが出席します。それぞれ、奥様や旦那さんや子供を連れてくるパターンもあります。それに不動産の仲介会社さんが売主、買主それぞれ別の会社さんでつくこともありますし、1つの仲介会社さんが両方の仲介をすることもあります。

そして司法書士も売主、買主それぞれにつくパターン(関西はこれが多い)と両方とも1人の司法書士が代理をするパターンとあります。稀に、買主に住宅ローンを貸すときに同時に抵当権設定という担保権の登記手続きを行いますが、その手続きは銀行の指定司法書士でないといけないような場合もありますので、その場合には、売主に1人と買主に2人の3人の司法書士が登場する場合もあります。

そして、最後に、売主が最終の売買代金をもって残りの住宅ローンを同時に完済するような場合には、売主に貸していた銀行の担当者が同席をするケースもあります。これは、個人の場合にはほぼ同席することはないのですが、売主が不動産業者のようなプロの場合には、継続的な取引があることから銀行の担当者が同席することがよくあります。

上記の通りなので決済当日の登場人物は、ミニマムで売主1人、買主1人、仲介会社1人、司法書士1人の4名というのがミニマムで、多い時にはそれが7人以上になるようなこともあります。

また、売主、買主のいずれかが決済当日に来れない場合には、事前に本人確認や意思確認書類への署名捺印などを頂いておく必要がありますので、別途の日当分がかかってしまうことがございます。

 

③当日の流れ

まずは、関係者がそろったら、司法書士による意思確認と書類関係の確認を行います。

これは、司法書士の確認が終わらないと、代金の支払い≒銀行の融資実行が行われないからです。ちなみに、この融資実行にすごく時間がかかります。

司法書士の確認とは、何をしているかというと

本人確認、意思確認、書類がすべてそろっているかの確認を行っております。

本人確認は、本人が所有者で間違えないか免許証などの身分証や権利証、印鑑証明書などを確認しながら確かめます。

次に意思確認は、今回の手続きに関しての意思確認です。稀に、ご本人ではなく家族の意向で売却をしたいとなっても本人の確認が必要となります。

そして書類は、間違えなく登記手続きをその日に行えるための書類がそろっているかをその場で判断します。スムーズな決済には、事前の準備がとても大切になります。

案内はしていても、どうしても当日に忘れ物ををしてしまうことも稀にありまして、その時は、決済を進めることはできないので、とても嫌な空気になります。

今までのケースでは、権利証を忘れてしまった方や、実印を忘れてしまった方などがいて、権利証を家に取りに行くのに同行して確認後に電話してすぐに融資実行をしてもらったケースなどもあります。

その間は、他の関係者は待つしかないので、迷惑をかけないためにも決済の忘れ物は禁物ということを肝に銘じておきましょう!

司法書士の確認が済むと、次はお金のやり取りとなります。

売買代金の支払い、固定資産税の精算、マンションなどの場合は管理費修繕積立金の精算

仲介手数料、登記費用の精算を行います。

一般的には、ローンを組むケースが多いので、融資実行の後に精算をすぐにしてもらうために伝票の記入をして、銀行員に提出します。

後のお金の処理は銀行の方で行うのですが、すぐに終わると思いきや、融資実行は銀行内の複数チェックがかかるのでお金が出てくるまでは30分~1時間ほどかかることもあります。(最長記録は2時間弱もあります!)その間に、所有者の変更届や管理費などの口座振替の書類、領収書など記入いただく書類をそれぞれ書いて、ハンコ押してを繰り返します。

それでも時間が余ることが多く、あとは雑談をしながらお金を待つということになります。

 

④所要時間

最後になりますが、所要時間は一般的なケースでは1時間くらいが一番多いです。

ただし、融資実行なしで現金で支払う場合などは最短15分ほどで終わった事例もあります。

融資の取引の場合や、トラブルなどが起こるケースにも備えて、カツカツで時間設定をせずに余裕をもってスケジュール調整をされることをお勧めいたします。

 

いかがでしたでしょうか?

司法書士の典型業務の決済について紹介させていただきました。

司法書士は、決済の後にすぐに登記申請を行います。

(登記は、早い者勝ちなので万が一のリスクに備えて決済終了後速やかに申請を行います。)

但し、居住用の物件の場合は、登記手続きで減税を受けるための書類を取得するために、市役所で証明書の申請をしたり、売主の抵当権抹消の銀行で書類を受領したり、決済後に動かなければいけないこともよくあります。

なので、司法書士の動きとしては、決済場所への移動時間、決済時間、決済後の書類取得、登記申請と約半日かかりで1件の申請を行うことになります。

意外と知られていない、不動産の決済の実情と裏側でした。

 

これからも司法書士の日常についても書いていきたいと思います。

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